ARAは、自動車メーカーが重要な自動車部品データの開示をすることが、経済にも環境にも、そして安全にも良いと強調した。
2014/03/27
当JARAも後援する欧州を代表する自動車リサイクルの国際会議、「第14回国際自動車リサイクル会議」(ベルギー、ブリュッセルで開催)において、ARA事務局代表であるMichael E. Wilson氏は、自動車メーカーに対して重要なOEM部品データを自動車リサイクル業界へ提供することを要請した。
今回の会議には、自動車メーカー業界からも参加者を集い、「保険会社や自動車修理業界へ開示しているのと同様に、OEM部品製造データシートを自動車リサイクル業界にもリリースすることにより、経済にも環境にもそして安全にも良い」ことを強調した。
「しかしながら残念なことに、自動車メーカー側はこのデータの普及に大きな制限をかけているため、自動車リサイクル部品管理システムに統合することが不可能となっている。」Wilson氏は、「この独占的な状態が、消費者にもデータ不足を生じている。」と語っている。「OEM生産部品の重要なデータがなくては、我々プロフェッショナルな自動車リサイクル業界は見積りや修理業者への流通にOEM部品管理システムを統合させていくのは不可能であり、結果的に、消費者が自動車修理が必要な時に少ない選択しか残されていないのが今の現実である。」
最近の自動車メーカーのリコール問題でWilson氏が一番強調しているのは、自動車メーカーの部品情報が必要であること。報道機関によると、今週GM社は、シボレー・コバルトとサターン・イオンに関してイグニションスイッチの不具合を再設計したにも関わらず、新たな部品番号を作成はしなかった。この業界スタンダードから逸脱した行為は、何年も安全性を重要視してきたことに相反している。また、この出来事が、自動車部品の詳細情報が自動車リサイクル業界にシェアされるべきことを証明している。「自動車業界の安全情報は、自動的に自動車リサイクル業界のリサイクル部品管理システムに統合されなければならない。」
OEGガイドリスト、RPO標準生産オプションコードを含め重要なデータは、自動車リサイクル業界に絶対不可欠である。「このような情報へのアクセスなしでは車両の製造データシートの部品番号を見つけ出すのはとても困難な状況である。消費者は低コストのOEMリサイクルパーツを購入するチャンスを奪われているも同然だ。」とWilson氏は語る。
「リサイクル部品の供給を考えると、データへのアクセス制限は、経済や環境のポリシーにも反する。」
Wilson氏は、自動車は自動車販売店の駐車場から出庫したとたん「中古自動車」となり、全ての部品も同様であることを考えて欲しいと会議参加者全員に語りかけた。走行距離何マイルで事故が起ころうと、ダメージの受けていないOEM部品、コンポーネントは素晴らしく経済的で、環境的価値の高いものである。消費者は経済的にも環境的にも利益もたらす
OEM部品を自由に選ぶ権利があり、再利用への障害は取り除かれなければならない。
Wilson氏は、各国の参加者に対して自動車メーカーからの部品データ取得への賛同と共に
OEMメーカーとOEMリサイクル部品を市場にもたらす自動車リサイクル業界がパートナーを組むことに拍車がかかればと結論付けた。
当JARAと提携するARAは1943年創立以来、グリーンリサイクル部品そして使用済み車両の適切なリサイクルに奉仕する産業を代表しています。ARAは、米国や世界14カ国の4,500以上の自動車リサイクル企業の利益を代表しています。自動車リサイクル者資格プログラム(CAR)、グリーンリサイクル部品、その他のパートナーシップにより、ARAの会員は、よりグリーンな地球をめざしつつ、自動車補修市場で消費者により質の高い、低コストのリサイクル部品の提供をめざしていく所存です。
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